2019/4/21
池袋の暴走事故から考えること
交通事故は被害者も加害者も心を引き裂かれる思いだと感じます。幼い子供とその成長を楽しみにしていたお母さん、絶望感の中で涙すら枯れてしまうであろうご家族の為にも亡くなられた2人のご冥福をお祈りします。
私も幼稚園年中組の時、当時の毎日遊んでいた親友がミキサー車との事故により突然会えなくなり、友人家族の憔悴した姿が幼かった私の脳裏に今も焼きついています。祖父からは、車は便利だが、走る凶器にもなる。運転するようになれば、いつも慎重にしなさいと言い聞かされて育ちました。
今回のように車による交通事故、特に高齢者の運転については、今後も社会課題として取り上げられ、社会の仕組みとしての早急な取り組みが必要と考えます。
自動ブレーキなど技術的な進歩によるサポート、免許更新時の適性検査の強化、公共交通機関の割引、タクシー会社との連携などの移動支援、移動スーパーなどの生活支援など。また高齢者の家族や友人や身の回りの方々が何か危ないと感じた時すぐに免許証返納を促し、その生活をサポートしてあげることも必要です。大都市以外の地方自治体において、今回の事態のようなことは、おそらく共通課題であると認識します。
田原本も民間路線バスも無くなり、住民の皆様の移動支援として、デマンド型乗り合いタクシー「ももたろう号」を運行していましたが、停留所まで行けない、利用できる便に限りがある、利用できるタクシー会社が限られている、2時間以上前に予約が必要など、利用に関しましては、多くの方々から様々なご意見をいただいていました。
そこで、2018年7月より移動制約者の方々への支援と致しまして、通常タクシーの初乗り運賃を補助する「タワラモトンタクシー利用料金助成事業」を実施しています。デマンドタクシーから事業を移行したことで、国からの交付金事業ではなく、町独自の事業としての取り組みとなり、財政的な負担は増加しますが、お金の問題としてではなく、早急に対応すべき地域課題解決策としてスタートしています。
この制度があることで、少しでも移動制約者のサポートになってほしいのと、今回のような悲惨な事故が少しでも減らすことになってほしいと痛切に願っています。
タクシー初乗り補助チケット配布対象者
○70歳以上の方
○身体障害者手帳(1級、2級)を保持されている方
○療育手帳(A1、A2)を保持されている方
○障害、疾病等により自主的な移動が困難な方(医師の証明書必要)
○就学前児童
○母子健康手帳の交付を受けた者
免許を自主返納された方は1回限りですが、追加での配布があります。